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NHK短歌2014年7月号ジセダイタンカ

あ随分と久しぶりの更新になってしまいました。一年半ぶりとは!
NHK短歌のテキスト7月号の「ジセダイタンカ」に短歌七首とエッセイを掲載していただきました。発売期間も過ぎたのでこちらにも掲載しておきます。


土木作業員見習(事務職採用)


ボックスカルバート(*)、略してボッカル。動物でないものが浅く地中に潜む
                         *ボックスカルバート=埋設型暗渠水路

ユンボとはパワーショベルのことであるバックホウとも同義のようだ

チェーンソウにおのれをすべてのせてゆく振りかざしたりすることはなく

そんなに前のめりになるなよとφ300(ファイさんびゃく)デリニエーターの円(まろ)きかがやき

玄関の段差なくなり社会の格差なくなり手摺りが付いて坂道(スロープ)になっていた階段

只今陥没調査中です手許には土のう袋がひとつあるだけ

なにかこう文明の利器はないものか角スコで積み下ろす砕石(クラッシャーラン)


丸カッコに入っているのはすべてルビです。
初めての原稿依頼ということで張り切って書いたら、カタカナに漢字のルビはNGで編集部に大変ご迷惑をかけてしまいました。商用誌に作品を載せるっていろいろあるのですね。様々な代替案を検討した結果、アスタリスクをつけて脚注にするということでどうにか掲載していただけました。

作品自体は入社したてで土木部にいた三年前から温めていたものです。現在は全く別の職場にいますが、時間を置いて振り返って、客観的に見つめられるようになって作品になったのだと思います。

ここのところ作品や文章を発表しているのは「うたつかい」に頼りきりになっています。ブログの一首評も再開しなければなあ。

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